焼肉ドラゴン
サスケの学生時代には、小劇場ブームなるものがあった。
もちろんサスケもしょっちゅう劇場に足を運んでおった。その中でも、かなり入れ込んでいたのが新宿梁山泊という劇団で、あの泥臭さというか力でぐいぐい押す感じとか…箱入りであった自分にとっては衝撃的で、かなり入れ込んでおりました。シビれるー(死語)って感じ?。
さて、かつてのその劇団の座付き作家だった鄭義信の作品が今、三部作として新国立劇場で上演されているのですが、そのvol.1が『焼肉ドラゴン』です。
あいかわらずの演出で「久しぶりに芝居っぽい芝居見たなー」なんて思いました。でも小劇場でやるのと圧倒的に違うところは、やっぱり余裕がある。予算も時間もそれなりにふんだんに費やして作ったんだなーという大人の余裕的な? 観客も若い人、というよりも「昔は小劇場にハマっておったもんじゃ」という感じの年配者が多かったように思う。
題材は在日韓国人問題や戦後の日本、38度線、米ソの冷戦、などなど…を思わせる、重い題材なのだが運命に翻弄されて離れたり再結成されたりする家族の絆を描いていて、ほろり(涙)。ああー、行ってよかった。
それと同時に安保云々と世論が騒ぐ「今」この作品を上演することになったとは…と、偶然なのかどうなのか、同行した友人と語りあってしまった。
あれ?今日ピアノと関係ないじゃん、と思ったアナタ。本題はこれからですよ。
この重た〜い芝居の所々でちょっと場を和ませるお笑い担当、みたいなアコーディオン奏者と太鼓奏者の役があるのですが、これが良かったデス。アコーディオン奏者は桐朋学園のピアノ科を卒業という経歴を持つ音楽家。で、太鼓奏者は世界を股にかけるミュージシャンで、どちらも俳優としてのキャリアもある。もちろん素晴らしいできだった。
そして、こういうところに予算をかけてキャストを組めるのは、やっぱり国立だからかな…などと、自分は頭のなかでお金勘定してしまいました。
自主制作の小劇場時代の音楽はもちろん、泥臭くて勢いがありすてきだったけれど、それとはちょっと違う。洗練されてかつ計算されている、と思う。そしてそれを感じさせない。
オペラが好き、バレエも見る、芝居だって語れるよ、的な大人の観客が多いのもうなづける。上海バンスキングよろしく(ある年代の人にはわかるかも)幕間に演奏してくれたのも、ノスタルジック点でハナマル。カンパを〜なんてのもご愛敬。
そんなことまで計算されていて…おじさんたちは「なつかしさ」にどっぷりハマって帰ったのでした。
了。
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