ヴァイオリン講師 児玉先生に、ご自身の音楽体験を回想して語っていただきました。
いつから音楽に触れてどのような音楽体験したか
2歳からリトミックを始め、3歳から音楽教室に通ってソルフェージュなどを始めました。バイオリンのレッスンを受け始めたのは5歳ごろです。レッスンや家での練習はとても厳しく辛かったですが、バイオリンが大好きでしたのでめげずに続けました。そう
してバイオリニストを目指しながら日々練習してきましたが、高校生のころジョン・ケージというアメリカの現代作曲家に出会い、大きな衝撃を受けました。有名な「4分33秒」という作品を始め、彼の様々な作品は、それまで私がなんら疑問をもたず接してきた音楽そのものに対する概念を覆しました。
音楽空間の創造
音楽大学に入ってからは、それまで築いてきたクラシックに対する観念を捨ててバイオリンに向かい、いろいろな種類の音楽に触れながら、音楽学という学問も学び、見識を増やしていきました。大学院では、複数の人数で音楽と音楽的空間を創造することを学ぶため、指揮も勉強しました。
その後フランスへ渡り、本場ヨーロッパで伝統的なクラシック演奏をしっかりと身につけながら、その枠に収まらずコンテンポラリーや古楽も勉強しました。現在は国内外でいろいろな演奏活動に取り組みながら、音楽講師として後進の指導にあたっています。
伝統、基礎を大切にすることが新しい音楽の発展につながる
温故知新といいますが、新しいものを築き発展させていくのに、伝統や歴史を重んじることはとても大切です。基礎がなければ、上には何も建ちません。音楽においてもそれは同じです。
基礎や伝統をとても大事にしながら、たくさんの人がより豊かな音楽生活を送れることを目指して、演奏家として、音楽講師として、日々邁進しています。