ピアノ講師 野間先生に、経験者の大人の生徒への教え方について語っていただきました。
まずはブランクを埋めましょう
昔ピアノをやってらした生徒さんは、レッスンをどの位の期間受けていらしたかにもよりますが、ブランクを挟んでも生きている能力がります。
例えば楽譜はまだ読み方を覚えていたり、表現力が豊かであったり、リズム感がしっかりとあったり。以前ピアノを少しでも習った方が全て忘れてしまうということはめったにありません。何かしら必ず体の中に音楽を秘めています。
最初にお会いした際にそれを見極めて、ブランクにより不足してしまった能力をいかに埋めるかを課題として、最初の数か月は重点的にレッスンを行います。
昔の思い出を棚卸。回避か、挑戦か
小さいころのピアノのいやな思い出が1つ2つはあることが多いものです。先生が怖かった厳しかったということは私の場合心配ないと思いますが(笑 それ以外にも楽曲についていえば、例えば練習曲のハノン、エチュードやツェルニーが嫌いだったとしたら、それが今本当に生徒さんにとって必要なのか。
もちろんすべてやるべきではあるのですが、大人です。趣味です。広い視野でどんな曲を弾きたいか、クラシックというジャンルを超えても選択する自由があると思います。そういう視点に立ってどういう曲を弾きたいのかをヒアリングし、昔やってできなかった曲を今再度挑戦して克服する方向に向かうのか、そうでないのかをよく生徒さんと話して判断するようにしています。
例えば指をよく使う楽曲で、指が弱いのなら適したエチュードを、もし昔やっていた楽譜があるのならそれを使ったりエチュードなどを再度見直したりと現在の能力と昔の学習したピアノ歴とを絡めてご提案しています。
目標を高くもたせると自信が湧いてくる
自分が持っている能力よりも高いレベルの曲を目標に掲げることをお勧めしています。なぜならば、目標は高いほうがやる気が出ることが多いものです。まだ力不足でも大曲にも果敢に挑戦させてみるようにしています。
そうすることにより、これまで絶対弾けないと思っていた曲が少しずつ弾けるようになってくると自信になり、また頑張って練習するようになってきます。
さらなるステップアップのために、自分をどう磨いていいかのサポート手助けができたらと思います。