弓のスティック部分について
弦楽器の弓は、スティック部分、毛の部分、チップ、毛箱、パールアイ、サムグリップ、シャフトネジ、フロッグ、フェルールで構成されています。普段、何気なく持っている弓ですが様々な素材で構成されています。ヴァイオリン本体はもちろん、弓の素材についても知っておくとより一層楽器に愛着がわいてくると思いますよ。今回はスティック部分のお話をしてみたいと思います。
弓のスティック部分に関しては、200年以上前に弓が完成して以降、フェルナンブコ材が最上級とされています。フルナンブコ材は比重、弾力性、音の伝達性等の点で最も弓に適していると言われています。現在ではブラジルの限られた地域でしか栽培されておらず入手困難になっています。熱で加工しやすく、しなりをつける際の強度に強く、反りをつけやすく、その反対に反りが元に戻りにくいという材質です。
弓のスティック部分はご覧の通り、両端が真ん中部分より高くなっていると思います。もしスティックが一直線だったら、とても演奏できないですよね。
木目が荒いので加工はしやすいのですが、繊維の方向に対して直角に縮れ模様が入っているので、腰が弱いのが難点です。しなりを付ける際の強度にあまり強くなく、すぐに反りが戻ってしまう為に、安価で大量生産の弓に多く使用されます。ニスを塗った後のできあがりは茶色である事が多いです。そば鳴りはするのですがあまり遠くに良い音はいきわたらないとも言われています。
フェルナンブコ材もブラジルウッドと同種なのですが、ブラジルウッドはフェルナンブコ材以外のものを指します。
一番聞きなれない言葉かもしれません。ヴァイオリンが作られた初期の時代のもので、バロックヴァイオリンの弓として用いられていた素材です。産地は南アジアです。
スネークウッドの特徴は、言葉の通り蛇のような縞模様が入っている事で、ヴァイオリンの裏板同様美術的価値が高いと評価されています。
ですが、性能は良くなく、モダン弓には適さないので最近は殆ど見かける事ができなくてなってしまっています。
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