弓について
ヴァイオリンというとついついヴァイオリン本体の方に目がいってしまいがちですが、実は相性のいい弓を見つける事はとても難しい事なのです。本体と弓のバランスが取れていないと、どちらも生かすことができずに共倒れになってしまいかねません。弓あってこそのヴァイオリンの音色と言っても過言ではありません。今回はこの「弓」に着目してみたいと思います。
弓の毛の素材については皆様ご存知の通り「馬の毛のしっぽ」です。昔から素材は変わっていません。ある程度は漂白されていますが松脂を塗る前の弓の毛は真っ白ではありませんよね。コントラバスの弓だと黒い弓の毛や、最近では緑やピンクと言った着色が施された毛もありますね。
一般的には1本のヴァイオリンの弓の毛は160-180本前後だと言われています。ヴァイオリン奏者の好みで多め、短め、長めと色々オーダーする事ができます。そして、松脂を用いて摩擦の力によって音を出します。
ラッピングと言うのは弓の根本の毛箱の上、皮巻き(トカゲ、牛等)の隣のデザイン性のある部分の事です。職人さんによっては自分のラッピングだと分かりやすくする為に特徴のあるデザインを施す人もいます。ラッピングに使われる素材は、銀糸、金糸、紺糸、クジラのひげ、金線、銀線等です。
選ぶ素材によって、弓の重量やバランスを左右しかねない大切な部分なのですよ実は。
弓の価値を決めるのはスティック(棒)の部分です。使われている素材は大きく分けると3種類(こちらはまた別にお話しますね)
チップの部分は古い弓には象牙が使われていたり、スティックと毛箱の間に銀の板が入っていない弓もあります。
弓には根本の部分が六角で弓先にいくにしたがって円形になる弓。全てが六角の弓。全てが円形の弓等、個性があります。どの弓の形が良い音を出す弓だと決める事はできません。
実際にご自身で持ちやすさ、スティックのしなり具合、使い勝手の良さ、楽器との相性を吟味して選んであげてください。お気に入りの1本を見つけて下さいね。
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